ホーム > 借金問題 各手続のご説明

解決手順

まずは落ち着いて

借金問題の解決のための方法には色々なものがあります。
いきなりそれらを理解しようとしても、頭が混乱するばかりです。
まずは落ち着いて、現状を確認しましょう。


借金の総額を確認しよう

借金問題解決の第1歩は、個々の借入先の残額と借金の総額を把握することです。 全ての借入先とその残額を紙(メモ用紙でもチラシの裏でも構いません)に列挙し、 それらを合計して借金の総額を出して下さい。

借金問題のご相談に見える方の約半数は、ご自身の借金の総額を把握していません。
「次に返済日が来るのはA社で〜円、その次はB社で〜円…」と細かな返済日と金額は覚えていても、 その会社の残額を把握していない方もおられます。クレジット会社や消費者金融から毎月送られてくる 書面の中には残額を明示していないものもあります。このため借金の総額を実際の半分ほどに誤解している方も しばしば居られます。
まずは、落ち着いて現状を確認しましょう。


基本となる3つの手続−任意整理、個人再生、破産

借金の総額を把握した後にその解決方法の検討が始まります。
借金問題の解決には、主として@任意整理、A個人再生、B破産の3つの方法があります。 以下の説明は基本的なものですので、細かな点は弁護士との法律相談でご確認ください。


分割払いで返せますか−任意整理

借金の総額を確認したら、それを返せるかどうかを検討します。
弁護士が受任してそれぞれの貸金業者と個別に交渉するのが任意整理です。 弁護士の交渉では、利息を止めて元金を分割で支払うことが原則です。

分割払いの期間は原則として3年です。
例外的に5年とすることも可能です。
例えば、借金が180万円とすると毎月5万円の36回払いです。
月5万円の支払が可能な生活状況であれば、この条件を目指して交渉します。毎月5万円の支払が困難な場合は期間を延ばして対応します。
例えば4年とすると毎月3万7500円の48回払いです。
5年とすると毎月3万円の60回払いです。

ただし、交渉相手の業者には交渉が困難な業者が含まれている場合もあります。 また、長期の分割弁済の交渉は業者が応じないことも多く、困難な場合があります。 その場合には特定調停や個人再生などを利用する場合もあります。


減額すれば返せますか−個人再生

借金の残額を確認したところ、分割払いでも返済できそうにない場合もあります。個人再生はその場合に借金の残額を減らして、それを分割払いする制度です。

例えば、借金の総額が360万円の場合、3年の分割払いでは毎月10万円です。 5年の分割払いでも毎月6万円です。この額を支払える方は多くはおりません。 この場合に借金の総額を減らして支払うのが個人再生です。 個人再生では減らした残額を支払えば、借金がなくなります。 借金を法的に減らす必要があるため、裁判所に申立てる必要があります。

借金をどこまで減額できるかは法律で決まっています。
個人再生のうち最も利用される小規模個人再生では、原則として     @ 借金総額の5分の1
    A 100万円
    B 財産の清算価値(財産を現金化した総額)
のうち、最も高い金額に借金を減らせます。
特に財産を持っていなければ、@の100万円に借金を減らせます。 これを3年間の分割払い(月3万円弱)とします。 私の経験ではこの結論になる方が最も多いです。

以上のように、借金を減額して支払うのが個人再生です。 但し、裁判所に多くの資料と弁済計画を出すなどして、認可を受ける必要があります。 退職金予定額は一定の割合で減額した額が弁済額となります。 その他の細かなことは弁護士にご相談下さい。


これ以上支払えない−破産

上記の方法により借金を減額しても支払うことができない方もおられます。 事故や病気で働けなくなった方、生活保護を受けている方、お子様の養育費を要する方など世の中にはいろいろな方がおられます。この場合には、破産を選択することとなります。 個人再生により100万円ほどに減額すればなんとか支払えるかもしれない状況であっても破産を選択することができます。



過払金請求

 消費者金融と長く取引をされている方には、利息制限法の利率で昔からの取引を計算しなおすと借金がなくなるどころか、 払いすぎた利息の返還請求ができる場合が多くあります。これが過払金請求と言われるものです。テレビのCMなどで多くの 宣伝がなされておりご存知の方も多いかと思います。
 当事務所では過払金がある場合には妥協して減額することなく、過払金請求訴訟を多数提起してきました。専門誌に掲載された裁判例もいくつかあります。
 但し、法改正により貸金業者の利息が低くなったため、最近取引を始められた方には過払金は生じません。現在は過払金が発生するほ ど古くから取引をされている方は非常に少なくなっています。



住宅ローンだけは支払いたい−住宅ローン条項付き個人再生

 住宅ローンだけは支払いたいという方には、住宅ローン条項のある個人再生を申立てる方法があります。 住宅ローン以外は個人再生で減額し、住宅ローンは減額せずに支払いを続けるものです。住宅ローンの支払いについては、 ボーナス払いをなくして各月に均等額を支払う方法にすることもできます。住宅ローン以外の借金を分割払いしている期間だけ住宅ローンを減額する方法もあります。
 借金問題を扱う法律事務所の中には、個人再生が苦手でほとんどやらない事務所もあり、特に住宅ローン条項付き個人再生は 1度も受けたことがないという事務所も少なからずあるようです。当事務所では住宅ローン条項付きの個人再生についても、多数の事件を受けてきた実績があります。



時効援用

 借金を支払わない状況が長く続いていた場合、時効の援用により借金がなくなる場合があります。貸金業者に対しては、 原則として最後に支払った時から5年で借金は時効となります。
 例えば、「最後に支払ったのが10年前で最近住民票を移したら請求が来るようになった」との相談の場合、 時効を援用すれば借金がなくなることがほとんどです。但し、その間に貸金業者が裁判を起こして判決を取っていた場合には時効にはなりません。
 また、貸金業者の請求に応じて借金の分割払いを再開していた場合には、その後に時効を援用できなくなるのが原則です(例外もあります)。



その他

 公務員や銀行員などの職業の方は、どうしても裁判所の手続は避けたい、職場には知られたくないと希望されることが多くあります。 当事務所では個別の事情を検討して可能な限り希望に沿う形で方法を選択しております。
 会社経営者や個人事業主の方の相談も受けております。事業の規模が大きい場合にはできるだけ早期にご相談されるようにお勧めします。


arrow